板橋区立企業活性センター「経営企画力養成講座」

板橋区立企業活性センター「経営企画力養成講座」

講師:合同会社経営企画代表 大東文化大学非常勤講師 八田真資氏

2015年11月21日(土)板橋区立企業活性センター2階研修室

A、経営企画
・経営企画の定義:組織、ビジョンに基づいた経営目標の達成および持続可能な価値創造モデルを構築するため、社外を含めたリソース(資源)の最適運用により、ハード(戦略)にソフト(企業風土)および仕組みを組み合わせた支援的管理活動
・経営企画の存在意義:将来の道筋を描く参謀機能に加え、必要によっては主導者を諌める修正機能を持つ

 1、経営企画スタッフに求められるスキルセット
  ・情報収集力および問題解決力     ・・・仮説の策定から問題解決まで
  ・企画力、計画策定能力およびPC運用力 ・・・PL、BS、CFの影響度、投資回収率、シナリオに基づく感度分析
  ・グローバルな環境における業務遂行力およびプレゼンテーションスキル(場数と準備)
  ・対外的、対内的人間環境に係る構築力 ・・・立場を超えた信頼関係の構築
  ・業務遂行における胆力        ・・・日々の精神的な浮き沈みのブレ幅を小さくする
 2、経営企画部スタッフに必要な知識
  ・経営戦略、マーケティングに関する知識
  ・財務知識・・・将来の財務予測から資金の調達、融資まで
  ・法務知識・・・①経営  :会社法、税法、特許法、競争力強化法などの新法
          ②契約策定:民法など
          ③株主、IR:金融商品取引法
 3、経営企画部スタッフに必要な取り組み姿勢
  ・「才」と「信」の両方の獲得を目指す・・・約束を守る、積極的な業務知識の習得
  ・低重度の仕事に埋没せず、常に1割程度は新しいことに挑戦する
  ・自分自身の能力の尖がった強い分野を持つ
         ⇒能力の習得には、優先順位が必要! 全部やろうとすると迷走する!
 4、経営企画部が習得すべきフレームワークの基本
     フレームワーク=「定石」を身につけることで勝率UP、ブレを無くせる
  ・「仮説思考」・・・情報の少ない段階から全体像、結論を考えるスタイル
   ①仮説の構築はあらゆる分析の基本
   ②先入観を持たずにゼロベースで仮説を立ててみる
   ③仮説を立てることで意味合いや方向性を示せる(シナリオを作り上げる)
   ⑤PDCAの繰り返しで精度が上がり「本質」に近づける、個人・組織の成長につながる

B、中期計画
 1、中期計画策定の目的
   ①マネジメントの実現
   ②リスク回避
   ③自社の生きた経営書
   ④会社一丸となって組織を活かせる
   ⑤外部利害関係者への説明(特に金融機関)
 2、中期計画の構成の思考基準
   ①経営者の考え(ミッション、ビジョン、ドメイン)
   ②事業環境の分析(3C:顧客、競合、自社)
   ③市場を絞り込み勝てる要素を検討(SWOT、STP・・・)
   ④魅力的な商品・サービスの売り方の検討(4P+α) α:「グローバル」「人を大切にする」「社会性」
   ⑤文章構成および財務数値にこだわる・・・整合性

C、年度予算
 1、年度予算策定のポイント
   ①中期計画と連動しているか
   ②売上、粗利の裏付けとなる根拠はあるか
   ③キャッシュフロー予算、バランスシート予算を含めた統合予算か

D、戦略的法務の実践
 まず、機密保持契約書の締結⇒基本契約⇒個別契約(「委任型」or「請負型」をはっきり明記)
 1、戦略的視点の導入
   ①包括的基本契約⇒単価アップ実現を
   ②複数の業務委託契約⇒取引関係の長期化
   ③今後の協業の動き(市場展開、商品・サービス展開)を想定した各種条項の検討
    ⇒相手先へ:なんらかの制約を 自社:優先的な権利を
 2、リスク回避
   ①情報格差の解消
   ②保障証明(補填)
   ③時間軸の短縮・・・契約の履行と支払いは同時が望ましい

E、倒産回避
 経営企画部は自社が「コントロールできる分野」および「コントロールできる分野と準コントロールできる分野の関連性」に軸足を置いた経営の舵取りに最も注力すべき!!
 戦略の基本は、「選択」と「集中」・・・限りある内部資産をどう配分するか
 ⇒事業ポートフォーリオの構築と検証:「仮説」⇒「打手」⇒「係数分析」⇒「売上」

F、新規事業
 1、新規事業の意義
  ・少子高齢化などの構造問題
  ・国内の内需縮小の問題
  ・商品・サービスのライフサイクルの短縮化  ⇒ これらへの取り組みで経営の安定化を図る
  ・特定取引先依存へのリスク          
 2、新規事業のメリット
  ・一気通貫するノウハウの習得
  ・社員士気の向上
  ・優秀な人材をクラインor獲得
 3、新規事業への切り口
  ・既存ビジネス(競合、他社、他業種)を参考に新規事業を創造する
  ・自社の強みをフォーカスし、まずはニッチ№1を目指す BtoBへは導入実績を示す

G、アライアンス(提携)
 1、アライアンスの定義・・・複数の企業において、それぞれがある経営目標達成のために自社で経営資源をまかなうのではなく、協業体制を構築して補完すること
 2、アライアンスのメリット
  ①経営資源を補完し、新しい収益機会を取得
  ②提携により時間を買うことが出来る、ノウハウを獲得出来る 
  ③大手企業との連携により、外部評価および信用力を向上出来る
  ④提携先とリスクを分担

H、今後求められる経営企画部像
  ・外部環境の変化⇒コーポレートガバナンスの機能強化を!
  ・内部環境の変化⇒問題解決力、企業家精神、グローバルに能力を発揮する人材の育成を!
 1、ミドル型活用組織 
    支援型(参謀+支援的管理)経営企画部⇒推進、実行 
    機能:整合性の確保、リスクに対する予防的措置
 2、組織改革
  ①組織風土に影響を与える要素
  ・トップの信念および行動
  ・戦略目標・ビジョンの明確化
  ・社内人事制度や権限
  ②改革へのステップ
  (1)仮説検討(成功要因と失敗要因)、問題意識(場)の共有
  (2)変革の計画案作成、戦略立案、人事制度、教育制度立案 ←ミッション、ビジョンの腹落ち
  (3)ミドルを選択して実施 ⇒やり続けること、まずは成功事例を!
  (4)仮説検証、モニタリング
  ③「支援的管理」の本質
  (1)事業部単位で異なる価値観や文化にスポットを当てる
  (2)ミドルとともに、ハード(経営戦略)・ソフト(価値観・文化)の両面の実行・検証を行う
   ⇒
   ミドル自身が自立的な成長を遂げると同時にリーダーとほぼ同様の成長率で成長する事業組織が「洗練」するための道筋・・・経営企画部の「支援的管理」の本質

 社会、モノの価値が不確実な時代にあらゆる学問のスキルを身につけることが重要!

2015年11月23日(月)㈹杉江誠

  

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